尾瀬の想い出

  
「夏が来れば思い出す」の歌と共に以前から、是非一度訪ねてみたいという場所の一つが尾瀬である。その時期がやっと来たのが平成15年6月6日であった。本州の西の端から出かけるので、ツアーを利用するのが一番容易な方法である。私たちは「水芭蕉のベストシーズン尾瀬ヶ原ハイキングと草津・伊香保温泉 3日間」のツアーに参加することにした。

 6月5日は、徳山駅発7時28分の「こだま」で広島まで、そこで8時28分発の「のぞみ」に乗り換え、岐阜羽島駅に到着したのは11時頃であった。そこから貸し切りバスで安曇野経由で夕方草津温泉に到着した。

 6月6日は、7時10分にホテルを出発し、戸倉に10時10分到着。そこから10時40分のシャトルバスで尾瀬散策の出発地・鳩待峠まで送ってもらう。広場は人は勿論のことマイクロバスやタクシーで一杯である。

 そこで尾瀬ガイドの説明を聞いて、11時15分に散策を開始する。頭上には自然が命の観光地だけに、「尾瀬のゴミ 持ち帰り運動」の横断幕が張ってある。

 鳩待峠から山の鼻までの道は、まさに山歩きと同じ気分である。余り急なアップダウンはないが、右側が山、左側が谷と言えるような地形で、ブナやダケカンバなどの道はだんだんと下る。石や木の階段を下ったり、沢渡りをしたりして平坦な木道に出た。しばらく木道にそって湿原を進み、川上川を渡ったのが12時12分であった。山の鼻ビジターセンター到着は12時17分。80名ぐらいの大集団なので、もっと時間がかかるかと思ったが、1時間で到着ならガイドブックの説明と余り変わらない。

 ここで午後1時まで昼食・休憩である。広場にあるベンチや座れそうな所は、もう満員状態であるが、何とか二人が座る場所を見つけて弁当を食べる。ガイドさんの話では「帰る時に遅くともここを3時に出ないと間に合わない」とのこと。それでは予定のコースを歩けそうもない。

 ツアー案内書の予定には、山の鼻〜牛首〜竜宮〜ヨッピ橋〜牛首〜山の鼻となっていたので、ツアーでもヨッピ橋まで行けるのなら、まあまあ合格と思ってツアーに参加したのであるが、これでは到底予定のコースは進めない。木道の向こうから帰ってくる人は多い。こちらはまだ山の鼻を出発したばかりである。その上長い行列が進むので進行速度もままならない。でも木道の両側にミズバショウの群生があるので幸せだ。少しでも良い姿をカメラに収めようとするが、花の向きが悪かったり、葉っぱの精気が欠けていたりして、なかなか良い写真は撮れない。しかも2本の木道があっても、上り下りの客が多いので、片方に避けて写真を撮るのは容易ではない。しかし正面の湿原の遙か向こうに燧ヶ岳を眺めながら木道を歩くのは良い気分である。後ろを見れば、至仏山が遙か彼方にそびえている。
 尾瀬ヶ原三又のあたりまで進んだ所で、「このあたりが一番景色の良い所です。よく尾瀬紹介の写真になっています。その撮影場所へ行きましょう」とガイドさんは左の木道へ私たちを案内した。そして1時45分から2時までその周辺でそれぞれ写真を撮ったり、休憩をとったりして、2時からコースを引き返し始めた。
 尾瀬の名所を出発して、しばらくするとカッコウの鳴き声が聞こえて、平和な尾瀬ヶ原の散策を一層楽しくしてくれた。
 2時45分に山の鼻ビジターセンターまで帰って、ここで3時までトイレ休憩である。センターの中も相変わらず多くの人で混雑している。

 3時に山の鼻を出発した私たち一行は3時55分に鳩待峠の広場に到着できた。広場には帰りのバスを待っている観光客とマイクロバスで賑わっている。帰路はやや上り坂が多かったけれども、山の鼻から1時間足らずで帰っている。万歩計を見ると、全行程の歩数は約2万歩であった。

 4時過ぎに鳩待峠を出発した私たちのシャトルバスは戸倉まで送ってくれる。そこで観光貸し切りバスに乗り換えた一行は、その夜の宿泊所である伊香保温泉に7時前に到着した。

 最後の日は、八が岳山麓の清里散策、白根桃源郷でのサクランボ狩りを楽しんで、岐阜羽島駅から新幹線を乗り継いで午後9時44分に無事徳山駅に帰ることが出来た。

 このツアーの看板である尾瀬の散策は、決して十分なものとは言えないけれども、尾瀬がどのような所か、ミズバショウがどのような状態で咲いているのかを垣間見ることはできた。これを契機に是非次の機会を作り、今度は何泊かして二人だけで、ゆっくりと尾瀬ヶ原、尾瀬沼は勿論、至仏山や燧ケ岳にも登りたい。幸い私のホームページの師匠MIURAさんを始め、先生のリンクには尾瀬に詳しい方が多いので、皆さん方の御指導をいただいてベストシーズンに楽しい尾瀬散策をしてみたい。

 恥ずかしいのに、尾瀬を生かじりの状態でこのような大胆なページを公開する一つの理由は、私のホームページURLも上述の先生の「素敵なリンク集ー尾瀬に詳しい本州の人々」に含まれているからである。今一つの理由は、私たちの属している山の会が昨年予定していた北アルプス遠征登山が中止になり、山歩きのページを追加できなくなった。この2月16日は私のホームページの1周年記念日である。昨年の今頃は師匠のMIURAさんと毎日のようにメールで御指導を仰ぎながら汗だくの奮闘をしていた。その記念日に是非1ページ追加したかったのである。

 実際の尾瀬訪問から時間がたって記憶が遠のいた部分も少なからずあるので、皆様の暖かい御指導をお願いします。

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